在宅医療・介護連携と認知症対策

地域の在宅医療・介護連携や認知症対策のための会議に出席してきました。

地元の行政や保健所、医師会、歯科医師会、薬剤医師会、訪問看護、ケアマネ団体など、様々な分野から集まりました。

今回の議題は、以下のとおり

  1. 国の政策と市町村単位での役目
  2. 医療ITツールの活用例
  3. 認知症早期発見の取り組み
  4. フェイスシート

1.国の政策と市町村単位での役目

介護保険法改正(平成27年4月施行)により、在宅医療・介護連携推進事業を市町村が行うこととされました。簡単にいうと、住み慣れた地域で最後まで暮らし続けられるような地域包括ケアシステムをつくりましょうということです。

県内全域に(仮)在宅医療・介護連携支援センターを配置し、これまで以上に連携を円滑に行える体制を整えるとのことです。県から市町村に対し補助金が出るとのことでした。

  • 県医師会または郡市医師会に対し財政支援(平成29年度まで)
  • 1センターあたり職員2人分の経費として年間700万前後の補助
  • 後方支援ベッドの確保(1床) 登録医を県に提示することで年間500~600万円の補助
  • 往診登録医として年間5万円(患者数に応じて加算、上限30万円)

これから具体的な運用について現在の課題解決とともに検討が行われていく予定です。

2.医療ITツールの利用例

ベンダによって連携のための医療ITツールが紹介されました。

紹介されたのは、医療用SNSサービス。FBやLINEと同じような感じのもので、患者ごとに関係者がコメントできる仕組みでした。これまで在宅医療の現場で使われている連絡帳をSNSで代用する機能ですが、俗にいう既読疲れなどの問題の指摘や、医師の高齢化に伴う操作性についての声があがりました。

また、SNS内で完結するものであれば良いが、投稿内容によっては他のシステムと連携し活用してい場合もあると思う。そういったケースについても引き続いて質問していく予定です。

3.認知症早期発見の取り組み

認知症への取り組みについて、前回お話ししました。

行政がその一環として認知症と思ったら、医療機関へ受診するようにしたいと考えていますが、この医師不足の中で一気に受診され、その場で認知症チェックなどをすると大変な負担になります。

そこで、機会を設けて認知症チェックを行い、疑いのある方だけが医療機関へ受診するように進めたいという提案を参加された医師から発言がありました。以前からその先生と認知症についてお話をさせていただいておりましたが、「気づき」の重要性と機会をつくることへの提案をしておりました。

行政の協力により、受診以前に認知症チェックを行い、スタッフにより疑いの方のみが受診するように誘導していただければと思います。また、「機会」については、行政による高齢者のためのイベントやサロンなどの機会や、民間との連携による住民との接点を機会として行われるように進めていきたいと思います。

4.フェイスシート

医療介護の連携で、医師やケアマネのネットワークが必要なことは言うまでもありませんが、お互いにどういう方なのか分からないといったこともあるそうです。参加されたケアマネの方からフェイスシートを作成し、お互いに分かるしましょうと提案がありました。

地域でのフェイスシートを作成しどのようなスタッフが地域にいるのか分かるようになれば、今後の連携もスムーズにいくことになると思います。また、紙媒体でのシートでも構わないですが、ITによるスタッフ情報共有も試みたいと考えています。

大きな点と4つ挙げさせていただきました。

これから、様々な課題について検討していきますが、私なりに考え提案していきたいと思います。

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